皆さんは毛虫というと「害虫」「刺されると痛い」なんて言葉を思い浮かべませんか?
まあ大抵はその通りで害のある虫であるわけですが、中にはそうでもない毛虫がいることをご存知でしょうか。
梅の木にいる毛虫の中には、益虫といわれる害虫にとっての天敵になるものが存在するのです。
簡単にですがご紹介したいと思います。
梅の木にいる毛虫は実は害虫だけではなかった!!
梅の木につく毛虫として、モンクロシャチホコガやウメケムシは良く知られていますね。
この2つはまさに「害虫」です。
食害で木自体が弱り、毛虫に刺されて人間が被害を受けます。
こうなると「毛虫=被害」とイメージされてしまうのも仕方ないことですが、昆虫の世界は上手く出来ていて害虫ならぬ益虫というものが存在するのですよ。
さて、梅の木にいる毛虫の中で益虫になるものなのですが、それはアカホシテントウの幼虫です。
触っても痛くない不思議なイガイガのついた、体長1cm弱の幼虫。
見た目はかなりグロテスクなこの幼虫は、梅の木に付くタマカイガラムシを食べてくれるのです。
カイガラムシは、梅、カナメモチ、リンゴ、アンズ、サクラなどの植物に付く害虫ですが、タマカイガラムシは主に「梅」に付くことで有名ですね。
樹液を吸い取るため梅の木が弱り、最悪枯れてしまうこともあるのです。
それから、カイガラムシは駆除が難しい害虫として知られています。
大量に発生すると手では駆除しきれないほど増えてしまい、その体の表面が殻や蝋などで覆われていて薬剤の効きが良くない害虫です。
そんなタマカイガラムシを好んで食べて駆除してくれるのは、梅の木にとって良い虫ですよね。
アカホシテントウの幼虫
梅の木にいた。 pic.twitter.com/hOHf4GA8wI— ああーう (@Joukainbo) 2015年4月15日
まとめ
アカホシテントウは幼虫も成虫も、カイガラムシを食べてくれます。
人が駆除するより効率良く、しかも樹木に負担をかけずに済むなんて素晴らしいですよね。
梅の木にとっても、害虫であるタマカイガラムシを駆除してくれる毛虫はありがたい存在なのかもしれません。
見た目で「毛虫、気持ち悪い」と決めつけてしまうのは勿体ない、そんな益虫の存在を知っておいてくださいね。