イラガとは、チョウ目イラガ科に属する昆虫及びその総称です。
「蜂熊」、「オコゼ」などの多くの地方名を持っています。
成虫になると、毒は持たず、しかも口が退化している為何も食べません。
終齢幼虫で越冬、繭を作りますがこの繭は日本の昆虫の中では最も硬いものです。
イラガは幼虫時代に体にとげを大量にもっていて、それに触れると蜂に刺されたような痛みがあります。
今回はイラガの毛虫とはどんなもので、刺された時、誤って触った時の症状について紹介します。
緑の毛虫イラガって何?
外見としては、緑のとげがいっぱいついている毛虫がイラガです。
イラガの幼虫で代表的なものは2つあります。
一つは7~8月にかけて発生する緑黄色の体の「イラガ」です。
もう一つは緑黄色体に触覚のように2本伸びている角の先にオレンジの斑点のようなものが見える「ヒロエリアオイラガ(ヒロヘリアオイラガ)」があります。
こちらの発生は6~7月頃と8~9月の2回あります。
イラガが好む植物は、カキ、なし、うめ、杏子などです。
イラガが発生すると葉が食害にあい、一度で2、30匹発生するので気づいたら、大発生などということもあります。
緑の毛虫のイラガに刺された!どうなる?
イラガの幼虫に刺されたら、とんでもない痛みに襲われます。
地方名に「デンキムシ」とあるのは感電したような痛みがあるからで、「蜂熊」の名称は、蜂にさされたような痛みということです。
イラガの幼虫は敵を察知すると全身のとげから毒を出します。
場合によっては刺された場所が炎症を起こし、激しい痛みは1時間以上続くこともあり、かゆみは1週間続く事もあります。
刺されたらどうする?
刺された時の対処法としては、とにかく毒を出すことが先決なので、水で洗い流します。
もし針が残っているのを確認できたら、テープ等で慎重に抜いてください。
痒い時も、掻かないようにしてください。
但し、イラガの毒は命をうばうようなものではないのでご安心下さい。
そうは言っても痛みが強いので、心配な時は皮膚科を受診して下さい。
まとめ
刺されるとその痛みは10年忘れないと言われるイラガの幼虫。
卵の抜け殻にも毒針が残っている事があるので、要注意です。
駆除の時には手袋はもちろん、長袖、長ズボンを着用して行ってください。
もし、被害にあった葉を放っておくと、次の年に繭になって大発生なんてことになるかもしれないので、駆除は必ず行いましょう。