お花見のシーズンを過ぎると、若葉の季節がやってきます。

青々とした桜の葉、そしてそこから顔をのぞかせる毛虫・・・。

そう、若葉の季節は、毛虫の季節でもあるのです。

桜には毛虫がつきやすい、とよく言われます。

実際、街路樹の桜にはかなりの確率で毛虫が潜んでいます。

中には大量発生して、桜の葉をほとんど食べてしまうこともあるほど。

こんなに大量の毛虫がなぜ、桜の木に集まってしまうのでしょうか。

そしてそれは、一体どこからやってくるのでしょうか?

桜の木 毛虫 なぜ どこから

桜の木に毛虫が大量発生するのはなぜか

桜の木はもともと、毛虫が大量に発生するような木ではありません。

実際に、山野に自生している桜の木が、毛虫の集団に葉を食べつくされている光景はほとんど見られません。

これは、桜の木が虫に弱い性質を持っているわけではなく、桜の木の植えてある環境に大量発生の原因があることを示しているのです。

現代の日本では、景観のために桜の木を密集して大量に植えるケースが多いです。

同じ品種の木が密集して植えられると、それを餌とする生き物も自然と集まってきます。

つまり、毛虫が集まる環境が自然と整ってしまっている、というわけですね。

また、植えてある木が桜ばかりで、他の植物が周囲にないと、天敵となる生き物が出てくる可能性も減るため、ますます毛虫が繁殖しやすくなってしまうのです。

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桜につく毛虫はどこからやってくるのか

蛾や蝶の幼虫である毛虫は、成虫になると、幼虫の餌となる木に卵を産みつけます。

つまり、桜が集まっているところは格好の産卵場所なんですね。

そのため、周囲の木から成虫が桜をめがけて集まってくるのです。

また、毛虫の中には、成虫となって木の枝などに卵を産みつけ、そのまま越冬してしまう種類もいるので、前の年に毛虫が大発生していた場合、次の年になると同じ木にまた毛虫の大群が・・・ということもよくあるのです。

まとめ

春になると、どこからともなく現れて桜に集まり、群れをなすかのように見える毛虫。

その意外な理由が見えてきたのではないでしょうか。

現在の日本には桜が密集して植えてあるところが多いので、毛虫の大量発生を防ぐのが難しい状況ではありますが、この理由を知っている人が増えれば、それもだいぶ変わってくるのではないかと思います。

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