日本には、およそ1000種類もの毛虫が生息していると言われています。
その中で、毒を持つなど危険な毛虫は、そのわずか5%ほどだそうです。
確率にしてみると、日常生活で遭遇する可能性は低そうに思えます。
しかし、キャンプやガーデニングが流行している昨今、自然に触れる機会は意外と多いものです。
毛虫を発見したときに、それが危険なものかどうかを確実に見きわめるためにも、まずは毛虫の知識を身につけておきましょう。
日本にいる毛虫で、危険なもの
日常、目にする機会が多いものを中心に見ていきます。
ドクガ
サクラ・ケヤキ・バラなど、非常に多くの木に見られる毛虫。
最大で4cmほどまで成長します。
黒い本体にオレンジ色の模様を持ち、 毒針毛とよばれる細かい毛で全身がおおわれています。
この毛に触れると、腫れをともなった痒みが長い間続きます。
チャドクガ
ドクガの仲間で、大きさはドクガよりもやや小さめ。
黒と茶色の体が特徴です。
毒針毛を持っている点は同じですが、毒性はドクガより弱めです。
ツバキ科の植物に棲みつき、横一列に並んで葉を食べ進めていくというユニークな習性を持っています。
毒針毛はとても抜けやすく、風に乗って知らないうちに皮膚に刺さったりすることもあるので、注意が必要です。
イラガ
黄緑の丸い体で脚が非常に短く、這うように移動します。
毛虫、というより棘を持ったイモムシのような見た目。
愛嬌すら感じる外見とは裏腹に強力な毒棘を持ち、触れると強力な毒を発します。
ドクガの仲間に刺されると痒みを感じるのに対し、こちらに刺されると感電したような激しい痛みを感じるのが特徴。
マツカレハ
その名の通り、マツの木に寄生する毛虫。
灰色地にオレンジ色の模様を持ち、その体はかなり大きく、最大で7~8cmほどにもなります。
春から夏ごろに発生し、マツ科の樹木を食べて大きくなります。
ドクガと同じく毒針毛を持ちますが、あちらは全身に毒を持つのに対し、こちらは胸のあたりに毒針毛が集中しています。
触れると激痛が走り、その後痒みが長く続きます。
まとめ
いかがでしょう。
危険な毛虫の生態を知るだけで、意識がだいぶ変わるのではないかと思います。
実際に木や草に触れるとき、一呼吸置いてその葉をよく観察してみましょう。
思わぬ事故を未然に防ぐことができるかもしれません。