桜の花が散り、若葉が美しい時期になると、桜の幹に何やらうごめくものが・・・。
そう、毛虫です。
この時期の桜の木にはつきものとはいえ、木の下に車を停めているといつの間にかボンネットの上に乗っていたり、桜並木を歩いているときに上から急に降ってきたりと、何かと肝を冷やされるのは困りもの。
できることなら、そういったアクシデントは避けて通りたいですね。
そのためにはまず、毛虫の生態を知る必要があります。
いったいいつ頃から発生するのか、どんな毛虫が桜の木に住み着くのか、順を追ってご紹介します。
桜の木に毛虫が発生する時期はいつ頃?
桜の木に毛虫が発生し始める時期は、毛虫の種類や地域によって多少差がありますが、湿度が上がり、毛虫の餌となる葉が出てくる時期と重なります。
具体的には、4月~9月あたりですね。
新芽が生える時期からは気をつけたほうがよさそうです。
お花見シーズンと毛虫の発生時期とは少しずれている場合が多いため、過度に警戒する必要はないでしょうが、絶対安全というわけではないので、あしからず。
桜の木につく毛虫の種類は?毒はあるの?
さて、それではいったいどのような毛虫が桜の木に棲みついているのでしょうか。
代表的な毛虫をいくつか挙げていきましょう。
毒を持つものもいるので、注意が必要です。
アメリカシロヒトリ
名前の通り白い体毛が特徴。
毒はありません。
小さいうちは木の枝に糸で巣を作って、集団で行動します。
年に2回ふ化し、生命力が強いため、長期にわたって大量の葉が食べられてしまいます。
桜の枝に糸の塊のような物を見つけたら、アメリカシロヒトリがいるかもしれません。
イラガ
緑色のずんぐりした体に、棘のような毛を持つ毛虫。
この棘に毒を持っており、触れると激しい痛みが走ります。
自分から攻撃してくるようなことはありませんが、イラガのいる葉に触れると刺されてしまうので、うかつに触れないように注意しましょう。
ドクガ
黒い体にオレンジ色の模様のある毛虫。
毒針毛と呼ばれる毒のある毛を持ちます。
この毛はイラガなどのそれと違いとても抜けやすく、風に飛ばされた毛に触れただけでも炎症が起こる、厄介なものです。
アメリカシロヒトリと同様、小さいうちは集団で行動する習性があるので、遠くから見て葉に黒い塊のようなものがついていたら、その木には近づかないほうが賢明でしょう。
モンクロシャチホコ
赤茶色~黒色の体に黄色い毛が特徴の毛虫。
毒は持っておらず無害です。
初夏から夏にかけて、桜の木の周囲の地面に赤黒い粒のようなものがたくさん落ちている光景を見たことがある人もいるのではないでしょうか。
あれはモンクロシャチホコがその木に大量にいるサインです。
木の下を通る前に、必ず樹上を確認するようにしましょう。
まとめ
桜につく毛虫は、その種類も生態も少しずつ違っています。
あらかじめ予備知識を身につけておき、毛虫のシーズンには桜の木をよく観察するようにして、過剰に怖がることなく対策ができたらいいですね。