毛虫は主に蛾類の幼虫ですが、一部毒毛を持っているものもいます。
例えばドクガ科、カレハガ科、イラガ科、マダラガ科などがあります。
特にドクガ科、イラガ科は代表的といえます。
その毒毛に触れてしまうと、皮膚にかゆみ等の症状が表れたり、呼吸器官に影響を及ぼすこともあります。
そんな毒の成分や症状の発症期間について、紹介していきます。
毛虫の毒の期間はどのくらい?
ドクガ類の毒の症状は2~3時間経過してから、患部が赤く腫れ、かゆみを伴います。
そのかゆみは2~3週間続きます。
しかし、掻いてしまうと患部が広がり悪化してしまい、発症期間も長くなってしまいます。
場合によっては半年ほど続いてしまうこともあるため、極力掻かないようにしましょう。
また、イラガ類の毒は強い痛みを伴います。
この痛みは数時間で収まりますが、その後かゆみが1~2週間ほど続きます。
ドクガ類の毒に比べて発症期間は少し短いことが多いです。
毛虫の毒の成分は?
ドクガ類の毛虫が持つ毒成分は、主に以下の5つです。
①プロテアーゼ
触れるとアレルギー反応を起こす成分で、かゆみのもとになります。
②ヒスタミン
炎症を引き起こす成分です。
人間の体の中にも備わっていて、刺激があると放出され炎症を起こします。
③エステラーゼ
ヒスタミンの放出を後押しする成分です。
これによりヒスタミンがより活発に働き、かゆみ、痛みが肌に広がります。
④キニノゲナーゼ
血圧を下げる働きがある成分で、アナフィラキーショックに関係していると言われています。
また、ブラジキニンという痛みや炎症を起こす成分を生みます。
⑤ホスホリパーゼA2
ヘビやハチの毒にも含まれている成分で、アレルギー反応を起こします。
アナフィラキーショックを起こす原因と言われていて、ハチに刺されたときに具合が悪くなるのはこのためです。
イラガ類の毒成分は主に以下の2つです。
①ヒスタミン
炎症を起こす成分です。
②たんぱく性発痛物質
痛みを発したり、腸を収縮させる作用を持っています。
イラガ類の毛虫に刺された時の痛みは、主にこの成分が引き起こしています。
まとめ
毛虫の毒の症状は、かゆみが1~3週間ほど続きます。
しかし、掻いてしまうとこれが長引いてしまうことになります。
毒の主な成分は、かゆみや炎症を引き起こすものや、痛みを引き起こすものです。
特にヒスタミンは代表的な成分で、皮膚科でも抗ヒスタミン剤が処方されることが多いです。